ミュートス代表インタビューの内容をご紹介 3/3
そういうお仕事の積み重ねが、お客様の篤い信頼になってるんですね。
今の店を始める前は、海外のイベントなどにもどんどん参加して、雑誌の連載やら記事の依頼もたくさん有りました。2000 年頃、子供の頃に『サーキットの狼』を読んでいたという世代のスーパーカーファンを中心とした会を作り、箱根などに何百台も集めたこともあります。でもお客様のためにやっているのに、同業者のやっかみや誹謗中傷がだんだんひどくなり、それが嫌になってきて積極的にメディアに出るのはやめてしまいました。
この仕事の魅力はたくさんあると思いますが、その中でも一つを挙げるとすれば。
こういうクルマは単に持つだけでなく、とことん突き詰めていくことで、世界中の一流の層の人たちとどんどん知り合いになることができました。例えば、ボクはランボルギーニがすごく好きなのですが、メーカーをはじめ、設計やデザインをした方に「なぜこんな形にしたのか」とか色々尋ねたくて、一生懸命イタリア語を勉強して、イタリアに行って実際にお会いして一生懸命に話すと、向こうも一生懸命に答えてくれました。また、ボクと似たような連中は世界中に居て、現在でも沢山の良いお付き合いを頂いています。他にも、この仕事をするうえで影響を受けた多くの著名な方々とも知り合いました。何かひとつをテーマに徹底して掘り下げていくと、そういう強烈な出会いが沢山ありますね。
佐川代表が「本音を言うと、売りたくないぐらい」というほどの最もお薦めの車が、この最終型ランボルギーニ・ディアブロ。スイングアップ式のドアがカッコいい。私も運転席に乗せてもらったのですが、その重厚な雰囲気にものすごく舞い上がってしまいました。
これから佐川さんのような車が大好きなスタッフを、社内で育てていく予定は。
中古車販売の業界は徒弟制度なので、弟子を作りたいとは思っているところですが、最近は「大人になったら外車に乗りたい」というような若者も少なくなっているし、強い志を持った若い弟子候補はなかなか見つからないですね。かつてはこういう仕事がしたいという応募もたくさん来たんですが、華やかに見えても現実は大変な世界なので、諦める人も多かったです。
現在、阪急宝塚線の沿線に店舗がありますが。
最初は豊中市のある人通りの多い街道沿いを予定していたのですが、やはり賃料が高くて、その分をクルマの販売価格に上乗せするのも自分の主義に反するので、少し離れた現在のここになりました。阪急の路線沿いでもあり、電車内から店の奥まで見えるので、「通勤中にいつも車が入れ替わっているのを楽しみにしている」と言って土日に来られる会社員の方もいらっしゃいます。隣にハンバーガー屋さんがあるんですが、愛車でやってきては、当店に置いた自分の車を眺めながらハンバーガーを食べるお客様も多い。将来的にはそういう、自分が乗ってきた愛車や展示中のクルマなどを眺めながらコーヒーが飲めるようなカフェができればいいなと思っています。
私は車のことは全く分からないんですが、私がもし乗るとしたら何がいいでしょう。
普段使いの必要が無くて、弘中さんのイメージならば、スーパーセブンなんてどうですか。運転を楽しむ為だけの乗り物ですが、シンプルな構造なのに奥が深いクルマです。ご興味を持たれたら、いつでも相談に乗りますよ!
インタビュー:弘中 勝