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ミュートス社長の問わず語り

私の原点

ここに一冊の絵本がある。
幼少期に買ってもらった絵本の中で、それは特別に大好きな本だった。 タイトルは『青い自動車』。ウォルト・ディズニーの作品だ。 東京ディズニーランドでは見付けられない幻のキャラクターなのだが、絵本は1992年に改訂して再版もされている。原作は1952年でモデルはスチュードベーカーらしいのだが、そんな事はどうでも良い。

▽ STORY ▽

モーターショーの花形として脚光を浴びていた青い自動車、スージーは大変な人気者。やがて裕福な家庭に買われ、楽しく元気に走っていたが、いつの頃からか走るとくたびれるようになり、怒ったご主人はスージーを納屋へと入れてしまう。
放置されて泣いていたスージーだったが、ある日、久々にご主人様と出掛けた先は修理工場だった。「だいぶ痛んでいますねェ」スージーはそのまま引き取られ、中古車店の店先へ並べられた。次に買われたご主人様はガレージが無く、毎晩遅くまで走らされた挙げ句、スージーは道端で震えながら寝るしかなかった。そんな矢先、スージーは何と泥棒に盗まれてしまう。メチャクチャに走らされたスージーはついに壊れて動けなくなり、泥棒はスージーを捨てて逃げて行ってしまった。やがて壊れたスージーを見つけたレッカー車がスージーを運んでくれたのだが、助かったと思ったのもつかの間、運ばれたのはスクラップ置き場。そこは壊れたクルマが散らばる恐ろしい所だった。くず鉄になる運命を悟ったスージーが泣いていると、トムという青年がやって来た。「これは直せば乗れるようになるぞ」トムはくず鉄の値段でスージーを買い取り、押して帰った。くる日もくる日もトムはスージーに取り組み、中身を修理し、幌を張り替え、ボディーを塗り直す。トムの努力ですっかり生まれ変わったスージーは、トムを乗せて、再び元気いっぱい走り出しましたとさ・・・。

独立してから数年、突然記憶が閃いて頭の中でスージーが走り出した。
『そうか、ボクはトムになりたかったんだ!』
マッハGo!Go!Go!の世界に憧れ、スーパーカーブームの洗礼を受け、70年代のF1に始まりモーターレーシングにも傾倒した。全てクルマにまつわる物だったが、その根底を成したのは「青い自動車」の存在だったのだと思う。
運転免許を取ってから、クルマにどっぷり浸かった暮らしを送り、名だたるスポーツカーに近付きたい一心でこの業界に飛び込み、クルマに人生を捧げてきた。 動かないクルマに命を吹き込み、新しいオーナーを探して嫁入りさせる。まさにトムのような存在に、期せずしてなっているじゃないか。
今年は起業してから30周年。まだまだ進化と深化を続けて行きますよ!

クルマの好きなクルマ屋さん

何の業種でも同じかも知れないが、中古車を扱う業者というのは、ボロい車を出来るだけ安く買い叩き、その場限りのいい加減な手直し+メーターを巻き戻し、極上車と偽って高値で売り抜ければ、とっても儲かる商売なのである。逆に良いクルマだけを厳選して高くても仕入れ、バッチリ整備して安価に販売し、後あともずっとサービスで面倒を見続けるとなると、これほど割りの合わない商売も無いのだ。
最初から「自動車屋」になりたかったワケじゃない。ただ「クルマの達人」になりたかっただけなのだ。そうやって周りの人々に頼まれるままクルマに取り組んでいたら、気付いた時にはいっぱしの自動車屋になっていた…。
商品車には何の愛情も無く、ひたすら営利を追求する「おカネの好きなクルマ屋さん」ではなく、クルマと魂の交感が出来る「クルマの好きなクルマ屋さん」でありたいと思う。

いつかはクラウン

自動車の広告史上、最高で最強のキャッチコピーだと思うのが「いつかはクラウン」だ。
いつかは〇〇〇〇。たった四文字で、これほど心を打つ表現が有るだろうか?
その人の所持品で、一目見て一番分かりやすいのがクルマであろう。昭和から平成にかけて、誰もが目指した夢の持ち物は高級車であった。特にクルマ好きにとっての愛車と言うのは自分の延長線上にある物だし、それは自己実現そのものだ。
いつかは〇〇〇〇、人によって物は違えど、憧れのものを手にする達成感や所有する満足感は何物にも代えがたい。戦国時代の武将だって、イザという戦の為に誰よりも速い馬を欲しがったのだ。時代が変れど、人より早くて豪華な乗り物を欲しがる男の気持ちは変わらない。自分が実際に高速道路で340km出して走るのは現実的ではないが、フルスロットルでレッドゾーンまで引っ張れば340km以上のスピードで走行出来るパワーを持つクルマを所有している…という満足感は最高だ。よく話す話題で『アガリのクルマ論』というのが有る。自分が死ぬ時には何のクルマに乗っていたいか、という夢を語り合う話だが、いつかは〇〇〇〇、死ぬまでに〇〇〇〇…と言うのは、ロマンあふれる男の生き様そのものじゃないか。
私はクルマを扱うプロだから、プロとして「男の自己実現を陰でサポートしてあげること」が、人生で一番の生き甲斐である。

どこで買うか、誰から買うか

初めてクルマを買おうとする人への一番のアドバイスは「詳しい人に同行してもらって判断を仰ぐ」ということだ。クルマの中身や使い勝手、面倒な書類手続きや保険に関することまで、信頼できて詳しい人に相談しながら決める…というのが一番である。信頼できる人がクルマのプロなら一番心強いし、何につけても相場に比べて高い安いの判断も出来る。
結局は誰を頼って何を信じるのか、という事に尽きるのだけど、うちでは一緒に来て下さるプロの人、大歓迎です。何故なら、プロの人ならいかに入念な手間と費用が掛かっているか、現車を見れば分かって下さるからなのです。
弊社の在庫は全て『オレならこうやって乗るね』と、私自身が思うことを全て施しています。プロの私がそうするのだから、分かる人には必ず分かって頂けるハズなのです。 私の『目利き』、どうぞプロの人にジャッジしてもらって下さい。

私を面接して下さい!

色々とお話し致しましたが、最後には人と人との繋がりが一番大切な要因です。 自動車は所詮機械モノであり、ぶつけりゃ凹むし放っときゃ錆びる。動かさなくても壊れることだって有るし、手を掛けてやればそれだけ良くなる。人への教育とは違って、機械は正直なのだ。壊れたらまた直せば良い。
直すのは人だし、走らせるのも人だから、そこの繋がりを大切に出来ない人とはお互いに上手く行きません。どうしてもおカネが絡むため、感情的にもなるのです。基本的に、やはり相性というのにも左右されるし、どこまで任せるのかを、決めるのはお客様です。「クルマはいいけど何か気に入らない」ってことも有るし、「こんなヤツにウン百万円も払えってか!」とムカつく時だってある。だから、クルマと同時に売る側の人だって面接しなければなりません。 あるクルマの商談で、九州から来られたご夫婦の奥様に、何のタイミングだったか突然「はい合格」と言われたことが有ります。ご主人とクルマの話ばかりしていたんだけど、その奥様の一言でご成約となりました。その時にピンときたのです!商談を進めるなかで、売る側のこちらも面接を受けているのね。当のご主人は「数台見てきた中で一番高い」と笑っておられましたが、のちに満足度も一番高い、と言って下さいました。
ご新規のお客様に関しまして、弊社の商談は完全予約制です。 と言うのも、肝心のクルマはモチロンのこと、お客様のご希望に始まり、私自身のクルマに対する考え方や今後のサービスに関すること等も、チャンと向き合ってお話したいからなのです。なので、その時間は私も他の予定は一切入れないようにしています。真摯にお客様と向き合って、最善のご提案をする、これこそが弊社の営業スタイルだと自負しております。
(すでに弊社でお買い上げのお客様は、いつでもご訪問下さいね!)

さぁ、一度会ってみようという貴方、どうぞお気軽にお電話下さい。
クルマに関する夢や希望、どこまで弊社が叶えられるか、やってみましょう!
ミュートス TEL:072-736-8200

㈱MYTHOS 代表取締役 佐川雅彦 さがわまさひこ
昭和39年3月 徳島県徳島市に生まれる
職業:モーターライフクリエイター
座右の銘:既成概念にとらわれないこと

好きなことを仕事にしているため、一年362日ぐらい仕事をしているが、その事でのストレスは無い。まぁ毎日が日曜日みたいなものだから自分で「サンデー毎日」だと言っている。むしろヒマだと具合が悪くなるタイプ。